ブラ4コンマスです

LINE電話の着信音で目が覚めました。時計を見ると、8月28日水曜日の夜12時過ぎでした。僕は部活から帰るやいなや、そのまま布団に倒れこみ寝てしまっていたようでした。

電話をしてきたのはコントラバスパートの池田君でした。「今から飲みに行くから来ないか」という電話でした。

呼ばれた店に行きました。池田君と学指揮の宇川君がいました。2人は、その日の練習のブラ4の2楽章が上手く行かなかったことについて話していました。そして、僕が到着するなり二人は僕に言いました。

「今日の練習、やる気なかっただろ」

そんなことはない、と最初は思いましたが、よくよく考えました。自分では普段と同じようにまじめに弾いていたつもりでしたが、どこかに、「先生がいないから」という油断がありました。その油断が他の人にも伝わり、演奏全体に影響してしまったかもしれません。

本番を目前にしていますが、最近のtuttiは上手くいくときと上手くいかないときの差が激しいと思います。上手くいっているときは、鳥肌が立つような涙が出るような瞬間が生まれていると思います。逆に上手く行かないときは、内容が無い演奏になってしまっています。水曜日の2楽章もそうでしたし、昨日の練習も3楽章の途中で走ってしまい、崩れかけてしまいました。

上手く行かないときはなぜ上手く行かないのでしょうか。要因の1つに、一人一人が音楽を楽しめていないということがあると思います。水曜日の僕もそうなってしまいましたが、毎週部活があると一回一回の練習を何も考えずに終えてしまう人がいます。tuttiの時間をただ座って音を出しているだけで終わってしまっている人がいます。

しかし、合奏ができるのは当たり前のことではありません。経験年数は違えど、自分の楽器と自分なりに向き合ってきた人が百人程度いて、同じ部活に入って、何時間も練習して、だれかが練習予定を決めて、だれかが練習場所を確保して、だれかが楽器を運搬して…途方も無い努力が積み重なって奇跡的に一回の合奏が達成されます。そんな奇跡的な時間をなにも考えずに終わってしまっていいいはずはないと思います。全力で、その奇跡を感じなければいけないと思います。

「ミスをする」というと音程を外すとか、他のパートとズレるとかが頭に浮かびますが、本当にしていけないミスは、周りの音が聴こえなくなって自分だけの世界に陥ってしまうことだと思います。

オケをやる人の特に弦楽器の人の中には、「なんで自分はこんな下手なんだろう」とか思ったり「弾けてなくてすみません…」とか言ったりする人がたくさんいます。音楽を本気でやろうとすればするほど、自分の至らなさがたくさん見えてきて、マイナスな感情が増えてきてしまいます。その結果積極的な演奏ができなくなり、先生に「もっと音楽しなさい」と言われます。

自分の演奏に対するネガティブな考えは持ちたくなくても持ってしまうもので、仕方ないと思います。誰でも常にそういう気持ちを持っていますし僕も持っています。
しかし、そういった考えを演奏に出すのは良くないです。自分の演奏技術はすぐに変わるものではないですから、それを嘆くことに意味はありません。次に出す音をどんな音にするか考えることの方が大事です。

僕は高校生のときに初めてヴァイオリンを触った人間で、ブラームスでコンマスをやるに値する技量は全くありません。なので、ネガティブなみなさんの気持ちはよく分かります。しかし、ネガティブな気持ちのまま消極的な音楽をしてしまいtuttiの贅沢な時間を無駄にしてしまうのはもったいないです。


気づけば音楽部に入って3年半が経っていました。当たり前だと思っていた毎週の練習が、実はとても贅沢で貴重なものだと気づいたのは最近でした。仲間との時間についてもそうです。深夜に集まって音楽の話をすることも無くなっていくと考えると寂しい気もします。だからこそ残り少ないtuttiの時間を全身で味わい尽くしていきたいと思います。

齊藤剛

コメントの投稿

非公開コメント

最新記事
カレンダー
09 | 2019/10 | 11
- - 1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31 - -
カテゴリ
月別アーカイブ